入社者の定着率向上と早期戦力化を図る「オンボーディング」を成功させる3つのポイントと事例

最近よく耳にするようになった「オンボーディング」、言葉自体は聞いたことがあるという方も多いのではないでしょうか。
実はオンボーディングは、海外では ※candidate experience と同じく当たり前のように導入されてきています。
今回はそんなオンボーディングについて詳しくご紹介します。

※参照|求職者に感動を与える体験を 「Candidate Experience」とは

オンボーディングとは

オンボーディングとは一言で言えば『組織に新しく入社したメンバーが早ければ入社1日目から早期戦力化できるよう、組織としてサポートする仕組み』のことを指します。
いかに入社者の「早期退職」を防ぎ、「早期戦力化」に効果的且つ最初の「従業員体験(Employee Experience)」を体験してもらうかが鍵となります。

もともとは「新入社員」を対象に、入社後の研修として全員一律のプログラムを短期間で集中的に行うものが一般的ではありましたが、オンボーディングの場合は、対象者を新卒入社者に限らず、中途入社者にも含まれている且つ継続的なプログラムであることが特徴といえます。

なぜ注目されるようになったのか

現在の日本の転職市場は、終身雇用制度が崩れ、働き方が多様化し転職が当たり前の時代となりました。
その結果、優秀な人材を採用することだけが課題ではなく、同時に、自社で長く定着し、活躍し続けてもらえる組織づくりが必然となりました。
その組織づくり一環として、注目されたのがオンボーディングです。

オンボーディングをする上で大切な3つのポイント

オンボーディングを成功するためにまず、実施する前に押さえておきたいポイントが3つあります。

1.組織全体でオンボーディングを実行すること

実施する上でよくありがちとなるのが、入社者の配属先の「現場にまかせっきりにする」ことです。
結果、各事業部によってサポートの方法でばらつきが出たり、入社者・現場同士のモチベーションが維持されず、オンボーディング自体が成り立たなくなってしまうこともよくあります。
だからこそ、組織全体でオンボーディングを設計し、一定のクオリティが保持することが重要となります。

とはいえ、組織全体で取り組むためには、人事の働きかけだけではなかなかまとめきれないことが多いので、組織のトップに発信してもらう働きかけをしましょう。
まずは、自分自身がオンボーディングの重要性とこの組織ではどういう取り組みができそうかをまとめておく必要があります。
それらがまとまった上で、組織のトップにオンボーディングの重要性を理解をしてもらい、トップから全社員にしっかりと情報共有をしてもらいましょう。

2.目標の期間を定めること

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オンボーディングを組織全体で取り組む体制が整えば、次は「実施する目標と期間」を定めます。長期的にオンボーディングし続ければし続けるほど良いという問題ではなく、「入社者にとって、目標が達成できたか・できていないか」が重要となります。

目標の定め方としては「短期でできること」「長期でできること・やりたいこと」を定めることです。
短期は可能な範囲のミッションと長期は達成したいミッションにすることにより、持続的なモチベーションの維持にも繋がり、それぞれの長所や改善点などがより明確になり評価とフィードバックも行いやすくなります。

目標を定めるときによく起こりがちなのが「入社時に自分(入社者)の目標が何か思い浮かばない」ことです。
これは採用前に「採用後、あなたのメインミッションは何か」を伝えきれてないことが原因となることが多いです。
事前に入社者が行う業務・メインミッションを擦り合わせておくことで、入社後何をすればいいかのアクションが明確になるのでしっかりと意識合わせをしておきましょう。

また、目標を決める際は必要以上にプレッシャーを与えないようにすることも大切です。
特に「わからないことが聞きにくい状態」になることは避け、「すぐに質問できるような環境づくり」をしておくことがポイントとなります。

3. 情報共有を絶やさないこと

オンボーディングが実施されて継続し続けるためにもう一つ重要なことは、社内の情報共有を欠かさないことです。
特に、新しい入社者の情報を始め、オンボーディングの目的や計画、組織としてのミッションやバリューの展開は、オンボーディングを続ける上で非常に大切な情報となり、社員全体のモチベーションの維持や組織によって異なる文化やミッションを早期に知ってもらうことにも繋がります。

事例紹介

オンボーディングを取り入れている企業は昔から存在し、実際に組織掲載をする上で非常に大きな役割を示しています。今回はその一例をご紹介します。

GMOペパボ|入社前に関係を築き、入社後には関係を深める環境へ

引用元|「個」への尊重がミスマッチを防ぐ! GMOペパボに聞く『会社づくりと採用』

GMOペパボ株式会社は、採用前の段階から1人ひとりに関する情報をしっかりとヒヤリングしていきます。
そうすることで不安を解消し、まず働きやすい環境を全体で築いていく。そして入社後には、自社への理解を深めるための研修や、入社後に出てくる不安要素を定期的な面談でしっかりと取り除いていき、キャリア形成から不安解消まで一貫して行われています。

入社前の取り組み
例えば、採用前の段階から、求職者との関係性を深める機会を多く作っています。
具体的には、面接を行う中で、家族状況や入社後のキャリア形成、育児や日々の生活の中といったライフスタイルなど、業務とは直接関係ないこともヒヤリングを行っています。そのような求職者と会社間の情報共有があった上で、採用に至ります。

入社後の取り組み
もちろん入社前だけでなく、入社後には自社への理解を深めるための研修や不安な要素がないかといった面談もしっかり行っています。
その結果、新入社員の組織に対する考え方や会社に対する理解を深められていると思います。
他にも、入社日に部署やチームのメンバーとランチに行く機会を意図的に作っていたり、職種によっては入社から3か月間、同じ職種の人とのランチを定期的にセッティングするなど、ペパボやチームに馴染みやすいような仕組みがあります。

「個」を大切にしていく組織づくりが「組織全体」を支えていく鍵となる

優秀な人材を採用することがゴールと思われがちですが、大切なのはその後です。
せっかく採用に至った人材が入社後やめてしまったとなると、入社者にとっても企業にとっても大きな損失です。

入社後に活躍できなかったのはその「個人」の問題が100%あったとは絶対にいえません。その個人を即戦力として活躍してもらうためには、本人だけでなく、人事・同僚・上司・代表といった組織全体でオンボーディングに取り組み、個をフォローしていくことが組織の柱となり、いずれは組織の成長に大きく繋がるといえるでしょう。

『従業員体験(Employee Experience)』とは

2019-08-21 10:44

従業員体験( Employee Experience 以下:EX)とは、文字通り従業員がその企業で働くことで得られる体験のことです。具体的には、オフィス環境や福利厚生、オンボーディングなど、従業員が企業で働く上で欠くことのできない直接的要因が多く該当します。 このEXが注目されるようになったのは、IT技術の普及により、労働環境のみえる化ができ、今まで暗黙の了解とされていた長時間残業や社内環境が明るみになったことや、採用難による離職率の低下を防ぐことが多くの企業にとって課題となってきたという背景があります。また、転職が当たり前の市場になりつつあるからこそ、従業員が自社で働く理由を見出す必要が出てきたということもあります。 この体験を通じて、企業は従業員の満足度を高めることを目指しています。従業員の満足度を高めることで、先ほど述べたようにエンゲージメントの向上による離職率の低下や日々の業務の生産性向上に貢献することができるのです。

中途入社予定者フォローの必要性と3つの例

2019-08-19 18:16

内定後から入社までの期間をどのように過ごすかで、その人の入社に対する熱量は大きく変化します。実際に、多くの企業は新卒の内定者に対し、懇親会や内定式といった様々なイベントを企画されています。 しかし、内定をもらった中途入社の方に対し、そのような機会を設けることはあまりありません。そこで今回は、中途入社予定者に対する入社までのフォローの必要性と具体例を紹介します。

『エバンジェリスト』とは

2019-08-16 10:26

エバンジェリストとは、IT業界においてテクニカルエバンジェリストとも呼ばれ、テクノロジーの情報や自社サービスのことを、社内外に分かりやすく説明する、エンジニアとマーケターを合わせたような職種です。もともとエバンジェリストとは、キリスト教における福音主義(evangelicalism)からきており、福音(良い音信)を伝える人を指します。

『アルムナイ』とは

2019-08-08 09:30

アルムナイとは卒業生や同級生を意味する英単語「alumnus」の複数形「alumni」が語源になっています。ビジネス界においては、企業から卒業した人、つまり退職者のことを指します。 海外では主流の考え方の1つで、ハーバード大学、オックスフォード大学などはアルムナイに向けて、イベントを企画したり、アルムナイしか買うことのできないグッズを制作したりしています。 外資系コンサルティング会社アクセンチュアでは、アルムナイに対する様々な制度を設けています。具体的にはインターネット上にクローズドのコミュニティを作り、そこで情報共有を行ったり、スキル・人脈をシェアしたりすることができます。所謂オンラインサロンのような役割を担っているのです。

採用に役立つ!? 企業が副業を導入するメリットと注意するべきポイント

2019-08-06 10:32

2018年から政府の方針として、『副業』が解禁されるようになりました。 リクルートキャリアの調査によると、副業や兼業を容認している企業は、まだ約3割と少ないですが、これからより副業が推進されていくことが予想されます。 現在副業をする側に焦点がいきがちですが、企業としても副業を導入しなければならない体制を整えなければいけません。 では、副業をする上でどのようなメリットがあるのでしょうか。 今回は企業が副業を導入するメリットと注意するべきことを採用と照らし合わせながら、紹介します。


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