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gloopsに聞く「採用に必要なマーケティング思考」とは

人材採用は売り手市場と言われる中、自社が期待する人材を採用するのは難しくなっています。必要な人材を獲得するためには、どのような情報を誰に届けるべきなのか、つまり「誰に」「何を」「どのように」届けるべきなのかというマーケティング思考が求められるでしょう。

昨年と比べ採用人数が2倍に伸びているという株式会社gloops 人事部 採用チームリーダーの上原英二 氏は、売り手市場の採用現場には積極的に企業の情報を発信して、求職者にアプローチする「能動的な採用」が必要だと話します。

今回は、株式会社gloopsの上原 氏に「求める人材を獲得するための情報発信」についてインタビューしました。

プロフィール

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1974年生まれ。横浜国立大学工学部卒業後、株式会社日本マンパワー、テンプスタッフグループなどを経て独立し、採用コンサルティング、人材紹介業に従事。2017年より株式会社gloopsの採用責任者として入社、現在に至る。
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まずは「会社が何をやっているか」を発信することが大事

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ferret
人材採用は売り手市場だと言われる中で、上原さんは自社の採用がうまくいっていると感じていますか?

上原 氏
「苦戦していない」といえば嘘になります。けれども、昨年よりはうまくいっていると感じていますね。具体的に言うと、採用人数は昨年の上期と比べて2倍ほどになっています。うまくいっている理由としては、「会社の情報発信」が挙げられるでしょう。

昨年までの採用は、「今、gloopsが何をしているのか」を発信できていませんでした。新規のゲーム開発をやっているのにも関わらず、それも知られていない。ヒットタイトルや会社の知名度で優位なわけではないのに、会社が何をやっているかも知られていなければ人は集まりません。

ただでさえ、ゲーム業界のクリエイターは母数の小さな集団です。内定を出すような人材は、複数内定が取れている場合も多いです。その中でどのようにgloopsを選んでもらうのかを考えなければなりません。

そこで、「gloopsはこういうことを目指して、こういうことをやっている」というのを積極的に社外へ発信していこうと考えました。それは年収や業務内容など、求人に載せる情報に限らずです。自分たちでは気が付いていないけれども、求職者や外部から見たら強みになることもあります。求職者が見たい情報と会社が発信したい情報が異なることもあるでしょう。

求職者と一番目線が近いのは、私たち人事部です。求職者や外部から見たら魅力的に感じることは何かを整理して、ユーザー(求職者)目線で発信する情報を整理する。そうすることで、ターゲットユーザー(欲しい人材)へ情報が届くようになるのではないかと思います。


すべての採用媒体で「やりきる」姿勢

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ferret
具体的にはどのような情報をどのように発信しているのですか?

上原 氏
福利厚生や仕事内容はもちろんのこと、どのような人が在職していて、どのような働き方ができるのかなど、多くの情報を求人に掲載するように努めました。

採用手法ってたくさんありますよね。媒体だけで考えても、ダイレクト成果報酬型、Find Job!さんのような業種特化型、総合型など、様々なチャネルがあります。それらすべての求人で「やるべきことを全部やりきる」姿勢が必要です。

例えば、媒体によって切り口を変えて求人情報を紹介したり、こまめに内容をアップデートしたりと、「掲載したら終わり」にならないようにしています。求職者は、複数の求人媒体を閲覧していること多いです。それぞれの媒体で異なった紹介の仕方をしていると、より立体的に会社の姿を見せられます。当たり前のようですが、1つひとつの求人媒体の発信をやりきることは大切なんです。

「いい会社×受かりそう」と思ってもらうことが重要

上原 氏
「求職者目線」の情報として、転職エージェント経由で求職者向けに面接対策の資料を渡すこともあります。求職者は「いい会社だな」だけでは応募しようと考えません。名前を知っている企業でいいなと思う求人があっても、「ここには受からない」と思ったら応募しませんよね。

求職者は「いい会社×受かりそう」の思考で会社に応募します。なのでまずは「受かりそうだな」と思ってもらえるように応募のハードルを下げることも大事だと思いますね。


売り手市場だと採用の手法も変わるのか

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ferret
売り手市場と買い手市場だと採用の手法は変わってくるのでしょうか。

上原 氏
売り手市場だろうが買い手市場だろうが、採用の基本は変わりません。変わってくるのは求職者が転職先に許容できる要件のバランスなのではないでしょうか。いつの時代でも、求職者は転職する際に「転職先に求めるもの」を決めていると思います。

買い手市場だと行ける場所が絞られてくるので、その「転職先に求めるもの」の数が少なくなります。売り手市場であれば、その数が増えるだけです。

求職者が「転職先に求めるもの」を10個持っていたとして、売り手市場の場合はその中で「譲れないもの」の数が多くなる。だからこそ、そこにヒットさせるため、自社の強みをすべて出す。つまり「会社の情報を発信していくこと」が大切なんです。

なぜ今、「採用マーケティング」が必要なのか

ferret
最近では「採用マーケティング」という考え方が注目されていますよね。従来の「採用」と、近年になって注目されている「採用マーケティング」の違いはどこにあるのでしょう。

上原 氏
これも、従来の採用と採用マーケティングの違いというよりは、売り手市場と買い手市場の違いと言った方がわかりやすいかもしれません。売り手市場の場合、求人を待っているだけでは人材を獲得できません。人気のある企業は決まるかもしれませんが、それであったとしても「欲しい人材」は獲得できないでしょう。だからこそ、企業から積極的なアプローチをして能動的に動き、欲しい人材に情報を届ける採用マーケティングの思考が必要になります。

また現在は、採用の手法がどんどん増えていますよね。限られたリソースの中でそれらをどう使い分けるかを考える必要もあります。昔に比べると、流入経路がどんどん増えていますからね。

ferret
先ほども「採用媒体ごとに切り口を変えて内容をこまめにアップデートして発信している」とおっしゃっていましたね。

上原 氏
そうですね。媒体ごとに文字数や体裁が異なりますから、どのような切り口で狙っていくのか。また、ひとつの媒体にいくつかの求人を載せられるような場合は、見せ方を何パターンか作ってみたり、A/Bテストをやってみたりすることもあります。それで数字を見ながらまたアップデートや改善を重ねていくようにしています。

ferret
まさにWebマーケティングの考え方ですね。


採用ブログでさらに会社の見える化を

ferret
求人掲載以外で実施している採用施策があれば教えてください。

上原 氏
今年に入ってからですが、「gloops採用ブログ」を立ち上げました。

gloops-7引用:gloops’s blog

上原 氏
ブログでは、会社の制度を紹介したり、採用担当が社員へインタビューをしたりしている様子を載せています。インタビューをしてみると、気に入っている会社の制度や特徴として同じ部分を挙げる社員がたくさんいます。同じ制度に対しても人によって捉え方や考え方が違うのがおもしろいですね。様々な意見が集まることで会社の赤裸々な姿を発信できるのではと思っています

ferret
確かに、ブログですと大変なこともやりがいも求人情報より詳しく書いてあります。社風や人柄がわかりやすく、オウンドメディアの運営に近いものがありますね。

上原 氏
求人媒体への掲載だけでは「人」の露出が少ないのが現状です。ですので、会社の雰囲気や働いている人々の様子は伝わりきらないと思っています。

採用ブログはすぐに結果が出るものではありません。ですが、何かしらのきっかけでgloopsに興味を持ってもらった時にブログを見てもらえれば、もっと自社のことを知ってもらえるのではないかと考えています。即効性があるものではないですが、情報を出し続けていくことが大切です。


まとめ:「待つ」だけではなく「動く」採用を

株式会社gloopsの上原氏に「求める人材を集めるための情報発信」について語っていただきました。

売り手市場と言われる人材採用は、「待つだけ」では人材獲得が難しくなっています。企業が求める人材に興味を持ってもらうきっかけを作るには、自社の情報をこまめに発信していく、「能動的な採用」の姿勢が必要でしょう。

「企業が何をしているか」や「何を目指しているか」を知ってもらうため、求人媒体やブログなどで様々な情報を発信していきましょう。また、ただ求人情報を掲載するだけではなく、求職者目線に立って「どのような情報があれば会社に魅力を感じるか」を考え、これまで情報が届いていなかったような人材に届ける工夫をする「採用マーケティング思考」を持つことが重要です。


岩﨑美樹

岩﨑美樹

テクノロジーやWebサービスを紹介するメディアにて執筆を経験。2018年株式会社ベーシックに入社。「誰にでもわかるWebマーケティング」をテーマに記事を執筆しています。

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